帯状疱疹ワクチン定期接種|まぶたと皮ふのクリニックまえだ皮ふ科形成外科|鞍馬口駅の皮膚科・形成外科・美容皮膚科

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帯状疱疹ワクチン定期接種

帯状疱疹ワクチン定期接種|まぶたと皮ふのクリニックまえだ皮ふ科形成外科|鞍馬口駅の皮膚科・形成外科・美容皮膚科

帯状疱疹ワクチン定期接種が始まりました
~帯状疱疹の発症予防と、重い後遺症への備えを~

2025年4月より、帯状疱疹ワクチンが定期接種の対象となり、これまで補助のなかった京都市でも自己負担を少し抑えて接種ができるようになりました。

定期接種の対象となる方(京都市)

  • 今年度のうちに65歳になる方
  • 経過措置:70歳、75歳、80歳、85歳…など5歳刻みの方(2025~2029年度)

接種できるワクチン(いずれも当院で可能)

  • 不活化ワクチン シングリックス®(2回):自己負担 18,000円 ×2回
  • 生ワクチン(1回):自己負担 4,000円

今回の補助が始まったタイミングはいいきっかけになり、帯状疱疹で苦しむ方が減れば喜ばしいですが、少し対象者の幅が狭いのが難点です。
少し負担額は上がりますが、お疲れ気味な方や、子育てや介護、仕事で忙しく帯状疱疹にかかったときのリスクが高い方は50歳から接種をお勧めします。

帯状疱疹のこわさ

帯状疱疹は、50歳以上の3人に1人が発症する可能性がある身近な病気です。
(50歳以上で増加しますが、疲れや体調によっては、若年層でも発症することは多々あります)
しかしその「あと」が、とても怖い病気でもあります。

帯状疱疹の怖さは「痛み」と「後遺症」にあります

帯状疱疹は単なる発疹ではなく、神経でウイルスが活性化する病気です。

  • 強い痛みが特徴で、「神経が焼けるような」痛みが数週間~数か月続くことも
  • 治った後にも、痛みやしびれ、触れたときの違和感がずっと残ることがある(帯状疱疹後神経痛)
  • 一度残った神経障害は、治療が難しく、長期にわたって生活に支障をきたすことも

特に顔面に帯状疱疹が出た場合には、視力の障害や難聴、顔面神経麻痺で目が閉じにくいといった重篤な後遺症が残ることもあります。

また、高齢で一人暮らしの方では、受診の遅れから重症化しやすく、治療のタイミングを逃してしまうことも少なくありません。おひとりでぐったりと衰弱しておられて、周囲の方に見つけてもらって受診される方が多いです。

また、顔や体に広範囲に発症した帯状疱疹は水ぼうそうにかかったことのない方へ感染させてしまう可能性もあります(特に乳幼児や免疫力の弱い方)。

ワクチンについて

ワクチンが予防できる唯一の手段です。
ワクチンを接種することで帯状疱疹の発症そのものや、重症化・後遺症のリスクを大きく減らすことができます。
少しでも不安のある方は、「予防しておけばよかった…」と後悔する前にぜひご相談ください。
特に高齢の方は非常にやっかいな痛みの後遺症が残りやすく、認知症の進行に繋がったり、動きが悪くなってしまうことがあるため、ワクチンの接種を強くお勧めします。

現在、帯状疱疹予防のワクチンには次の2種類があります。

不活化ワクチン シングリックス®

  • 接種回数:2回(2か月間隔)
  • 対象:50歳以上
  • 効果:発症を約90%以上予防
  • 持続期間:10年以上(とされている)
  • 費用:1回 22,000円 × 2回(自費)
  • 免疫が低下している方でも接種できます

生ワクチン(ビケンなど)

  • 接種回数:1回
  • 対象:50歳以上
  • 効果:発症を約50~60%予防
  • 持続期間:約5年
  • 費用:8,800円(1回で終了、自費)
  • 免疫が弱っている方は接種できません

※いずれのワクチンも副反応として、接種部位の腫れ・赤み・痛み、倦怠感、筋肉痛、発熱などが見られることがあります。通常は数日で軽快しますが、気になる症状があればご相談ください。頻度は不明ですが重篤な副反応として、アナフィラキシーなどがあります。

それぞれにメリット・デメリットがありますので、診察時にご相談のうえで最適な方法をご提案します。