
帯状疱疹ワクチン定期接種
帯状疱疹ワクチン定期接種
2025年4月より、帯状疱疹ワクチンが定期接種の対象となり、これまで補助のなかった京都市でも自己負担を少し抑えて接種ができるようになりました。
今回の補助が始まったタイミングはいいきっかけになり、帯状疱疹で苦しむ方が減れば喜ばしいですが、少し対象者の幅が狭いのが難点です。
少し負担額は上がりますが、お疲れ気味な方や、子育てや介護、仕事で忙しく帯状疱疹にかかったときのリスクが高い方は50歳から接種をお勧めします。
帯状疱疹は、50歳以上の3人に1人が発症する可能性がある身近な病気です。
(50歳以上で増加しますが、疲れや体調によっては、若年層でも発症することは多々あります)
しかしその「あと」が、とても怖い病気でもあります。
帯状疱疹は単なる発疹ではなく、神経でウイルスが活性化する病気です。
特に顔面に帯状疱疹が出た場合には、視力の障害や難聴、顔面神経麻痺で目が閉じにくいといった重篤な後遺症が残ることもあります。
また、高齢で一人暮らしの方では、受診の遅れから重症化しやすく、治療のタイミングを逃してしまうことも少なくありません。おひとりでぐったりと衰弱しておられて、周囲の方に見つけてもらって受診される方が多いです。
また、顔や体に広範囲に発症した帯状疱疹は水ぼうそうにかかったことのない方へ感染させてしまう可能性もあります(特に乳幼児や免疫力の弱い方)。
ワクチンが予防できる唯一の手段です。
ワクチンを接種することで帯状疱疹の発症そのものや、重症化・後遺症のリスクを大きく減らすことができます。
少しでも不安のある方は、「予防しておけばよかった…」と後悔する前にぜひご相談ください。
特に高齢の方は非常にやっかいな痛みの後遺症が残りやすく、認知症の進行に繋がったり、動きが悪くなってしまうことがあるため、ワクチンの接種を強くお勧めします。
現在、帯状疱疹予防のワクチンには次の2種類があります。
※いずれのワクチンも副反応として、接種部位の腫れ・赤み・痛み、倦怠感、筋肉痛、発熱などが見られることがあります。通常は数日で軽快しますが、気になる症状があればご相談ください。頻度は不明ですが重篤な副反応として、アナフィラキシーなどがあります。
それぞれにメリット・デメリットがありますので、診察時にご相談のうえで最適な方法をご提案します。